Web Studio 212
関西在住ウェブデザイナーの日常生活
細雪
新・午前十時の映画祭というので市川崑監督の「細雪」という映画を見てきました。
勉強のためにDVDで名作を見ようと思ってもつい他の新しいものに興味をひかれて見損ねてしまうので、映画館でやってるなら見るだろうと思って行ってきたのですが、見始めたらおもしろくて普通に見てしまいました。

見応えたっぷりで、なんというか「the・映画」というか丁寧に映画としてつくられているなあという感じがしました。
最近の僕が見た映画はお話のテーマ以外は無駄を取り除いて合理的になっているというかデフォルメされてるというかちょっと自然さがない感じがして、それはそれでいいとは思うのですがそれじゃ映像としてテレビも映画も変わらない感じがしてしまう。ところがこの「細雪」はお話のテーマ以外の部分まで丁寧に描かれていてすごく濃厚で複雑な味わいがあるような感じ。前者がキャラクターを描くものであるなら後者は人生を描いてるという感じというか。前者はアニメで後者は小説というか。なんでも明快にすりゃいいってもんじゃない、こういう味わい深いものも良いものだと思いました。

盛り上がりのところの音楽がシンセの音で神秘的な感じの音を出すのが妙に違和感があるというか、古臭いというか・・・。僕が今キーボードがほしくてそういう音に敏感になっているため気になったのか、時代的にシンセの音の感じ方が昔と今とでは違っていて古臭く感じてしまうのか?そこだけが気になりました。かといってオーケストラにするのも大げさな感じでお話の雰囲気と合わないしどうすればいいかわからないけど。

いきなり顔のどアップの連続カットからはじまって桜のきれいな風景に移っていったりとか映像はすごかった。なんか工夫がダイナミックでおもしろいし全編にわたって綿密に考え抜かれていて、見慣れたカットと思うようなところが全然なくてすごく丁寧な仕事という感じがしました。
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テーマ:映画 - ジャンル:映画

エンダーのゲーム
原作は僕が読んだSF小説のなかでもピカイチに印象に残る作品。
その映画化ということで期待してたんだけど残念でした。

原作をサラリと映像化したって感じで、一個一個のエピソードを簡単に紹介してそのまま終わってしまうと言う感じ。だからエンダーの物語というよりはB級軍隊映画って感じでした。
キャストはみんなすごくハマってる感じだったからもっと深く掘り下げたら面白かっただろうに。
クライマックスもセリフでは睡眠もままならずがんばってるということを言うのだけど見た目にはサラッと映像が流れて行って簡単に相手に勝ってしまったように見える。
ゲームのシーンももっとおもしろく作れただろうになんであんなやすっぽいCGになるのか。

原作に忠実に描いた結果なのかもしれないけど、本当に残念な感じでした。

テーマ:映画 - ジャンル:映画

「夏の終り」
「夏の終り」
監督:熊切和嘉 
主演:満島ひかり、綾野剛、小林薫
音楽:ジム・オルーク
原作:瀬戸内寂聴
http://natsu-owari.com/

映画を見てきました。
何か映画を見たいなと思ったらちょうど映画の日だったので1000円で見られてよかったです。どういう映画か全然知りませんでしたが、Aちゃんがどこかでこの映画がいいという話を聞いたらしくて、それじゃこれを見に行こうかということで一緒に行ってきました。

行くことを決めてからネットで予告編をちらっと見たら愛人が主人公の話で瀬戸内寂聴さんが原作らしいとのことで、なんかよくわからない芸術作品だったら退屈かもなあ、と少し偏見を持っていたのですがそんなことはなく面白かったです。

お話は、染色家の主人公(満島ひかり)が作家(小林薫)の愛人で、彼女の家に作家が時々やって来るという暮らしをしている。そこへ昔主人公が好きになった男性(綾野剛)が現れて、主人公は気持ちのままに二人の間を行き来する。でもだんだん三人とも中途半端な暮らしに心が耐え切れなくなってしまうというもの。

面倒な関係をきらってなるべくわかりやすく生きてきた僕にとっては、登場人物たちの気持ちは理解しがたい部分も多かったし、時間軸が行ったり来たりするのも筋をわかりにくくしているように感じて、もっとスッキリできんのかい!と思ったりもしました。

いちばんわかりにくかったのが結末で、どういうことかあいまいな感じで余韻たっぷりに終わります。でもそこはハッキリしないものの、主人公がこうと決めたらスッパリ気持ちを変えられる人だということである意味スッキリした感じがして清々しかったです。

登場人物の気持ちは理解できない部分も多かったものの共感する部分もあって、何か大事なことを決めずにあいまいにしたまま、気持ちに正直に生きているつもりがそうではなかったのではないかと思ってしまうようなところは共感をおぼえました。人は気持ちではなく習慣で生きている、というような意味合いのセリフがあってハッとした気持ちになりました。

ジム・オルークのシンプルな音楽が映像に溶け込んでるようで自然に耳に入ってくる感じがすばらしかったです。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

映画「アンコール」
映画「アンコール!」を見てきました。
主人公アーサー70代男性が、妻マリオン、マリオンの通う合唱団の面々、息子ジェームスとの関係を通じて自分を変えていくお話。

アーサーとその妻マリオンの関係がとてもよかった。お互いに愛し合っていてわかりあっている。いつも仏頂面をしているアーサーも明るく太陽のようなマリオンの前ではジョークを言ったり素直になったりする。なくてはならない存在だ。

アーサーはマリオンと出会ったことを「奇跡」だと言う。
マリオンはアーサーとつきあったことを「人にはその人にちょうどいい相手がいるものだ」と言う。

この感じは僕が今つきあっているAちゃんに抱いているものと似ている。僕よりだいぶ年下でかわいくて色んなことができるAちゃんが僕のことを「かわいい人」だと言ってつきあってくれている。時々僕は信じられない感じがしているが、彼女にとってはそうではなさそうだ。

マリオンは映画の半ばで亡くなってしまうのだが、僕らの場合は僕のほうが先に死んでしまうことだろう。マリオンが亡くなってアーサーは部屋にとじこもって大声で泣いていた。この泣き声が自分の声に聞こえたりAちゃんの声に聞こえたりして複雑な思いがした。

そんな感じで前半は自分の恋愛と重ねてみていました。

後半は、アーサーと息子のぎこちない関係に自分と父親の関係を重ねてみたり、合唱団との関係を自分と即興楽団うじゃとの関係に置き換えてみたりしていました。

数年前の僕ならもっと客観的に映画を見ていただろうと思うのですが、今はこのように主観的な感じで見ています。それだけ人との付き合い方が変わってきたのだろうなあと思いました。
今回うじゃのメンバーと一緒に見に行ったということもそんな風な見方になった要因の一つかな。

あとBGMがとても映画に合ってると思いました。
木管とピアノのユニゾンで楽しげな感じ、幸せな空気。アーサーとマリオンのようでもあるし、老人と子どもの関係のようでもあるし、なんかとても幸せな感じがよく表されていてよかった。
映画「シャイン」でデイビッドのロンドン留学を手助けした作家の人とのシーンのBGMも似た感じだったことを思い出す。
そういえばシャインでデイビッドの妻になる占い師の役をした人はリン・レッドグレイブという人で、今回マリオン役をしたヴァネッサ・レッドグレイブの妹さんだそうだ。

テーマ:洋画 - ジャンル:映画

「モバイルハウスの作り方」
映画「モバイルハウスのつくりかた」を見てきました。
http://www.mobilehouse-movie.com/
前回大阪に来たときは見損ねたので、今回神戸映画資料館で上映されたので「こんどこそ!」と思って最終日にようやく行けました。
とてもワクワクさせられるおもしろい作品でした。

内容は坂口恭平さんがモバイルハウスを作って住むまでの過程や、どうして作るに至ったかを語っているドキュメンタリーです。

モバイルハウスとはその名の通り移動可能な住宅でタイヤがついている家です。パッと見はホットドッグの屋台みたいな感じのかわいいものです。だけど日本のほとんどの人が持っている、家を建てることについての常識をひっくり返すひとつの提案としてまじめに作り出されたもので、そのことを通じて暮らし方、生き方にも想像を広げていくきっかけになるような一つの芸術作品のようなものです。

僕はこれを見てワクワクしました。何にワクワクしたかというと坂口さんがこれをまじめに考えて作って住んでみたことにです。家自体は2畳ぐらいの動力がないキャンピングカーという感じでキッチンもトイレもないので、これだったらラーメンやおでんの屋台のほうがよっぽど設備が整ってるなあと思ってしまうようなものですが、日本のほとんどの人が家を買うことを目標にがんばってる(がんばらされてる?)ような状況の中でこれを考えて実践するところまでやってみる坂口さんを見てその姿勢に感動しました。

昔だったらロックンロールの歌手とか、映画スターとかがこういうワクワクを提供していたのだろうけど、今はそういうフィクション的なものにはあまりワクワクさせられることがなく、それはそれだけ世の中自体がフィクション的でしらけているからだと思うのですが、そういう状況では「普通」とは違うことを実践してみる人がワクワク提供者になるのだなと思いました。

そして、今の時代は何か変なことをするだけのアートには僕らは全然反応できない。社会や自然と自分の生き方がつながってサイクルするようなうまいバランスを見つけることができるものこそが、それがアート作品として作られたものでなくとも、ちゃんとした作品だと思える。そういうバランスがあってこそ自由になれるのだと感じる。この映画はそんなことを改めて気づかせてくれたものだったと思います。

映画を見終わって、ロックを聴いた若者がギターをはじめるように、僕も何かをやってみたくて創作意欲がウズウズしました。

テーマ:ドキュメンタリー映画 - ジャンル:映画

HAMAMOTO FILM RETROSPECTIVE
このところいつもバタバタしている。今日もそうだったがこのバタバタの流れを少し変えたかった。いろんなことに流されるままにならずに時間は自分で作ろう。
友人に映画のチケットをもらっていたので今日行くことにした。

HAMAMOTO FILM RETROSPECTIVEと題された濱本敏治監督の短編映画特集。おまけに今日はその上映前に櫻井啓介監督特集もやっていた。

櫻井監督作品はとにかくビジュアルの面白さを中心に据えた作品でお話はどろくさいのに映像はスカッとしている。後でトークショーのなかでご自分でも言っていたが、まず撮りたい映像を発想してから後付けでドラマを考えていくそうだ。

濱本監督作品は間が完璧。登場人物の心の動きのままにお話もすすんでいく。役者さんの自然な演技が完成度を高めている。映画のはじめのほうはクローズアップが多くてフレーム外の何かを隠しているような感じでそれがだんだんと明らかになっていくという展開をする。

二人の監督の作品をたくさん一度に見れたのですごく勉強になりました。僕もドラマのある作品を作ってみたくなりました。

そのことをいろいろ考えながら電車での帰り道、即興楽団うじゃの団長が月に一回ほど大阪に来てくれているのだからそのときになにかうじゃらしい映像作品を撮って、団長がいない間にはその上映会をやると面白いのではないかと思いました。

「新世界の夜明け」
映画「新世界の夜明け」を観てきました。
http://co2-tokyo-2011.jimdo.com/%E4%B8%8A%E6%98%A0%E4%BD%9C%E5%93%81/%E6%96%B0%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E5%A4%9C%E6%98%8E%E3%81%91/

北京に住むお嬢様がクリスマスに新世界や西成を訪れてカルチャーショックを受けるお話。
ちょっとシナリオに無理があったり、このシーン長いなーと感じるところもあったけどおもしろかった。
今僕が住んでいる場所の近くなので知ってる風景が出てきたり、あんなおしゃれなところがあったのかと驚いたりしました。やっぱりこの地域は絵になるから映画撮ったらおもしろい。

今回は特別に製作チームのトークショーもあってとてもお得でした。
しかもココルームでよく会うHさんも制作に関わっていて、そのHさんと隣で一緒に見ることができていろいろ話を聞くことができたのもよかったです。

製作チームは急きょ集められたメンバーで、スケジュールもタイトで、監督の注文も難しくてたいへんだったとのこと。でもみんなそれをどうにかしてやろうという気持ちでがんばったと言っていました。
製作チームはがんばったから作品の出来が悪いのは監督のせいだと言ってました。

トークショーには3人の人が来られていて、プロデューサーの人と、製作チームのトップの人と、照明担当のリーダーの人と3人。照明の人の苦労話がおもしろかった。監督と撮影・照明のチーフの人との意見が正反対で困った。お互い話し合うようにすすめるが二人は話さない。とか、真っ暗なところでロケ撮影することが多かったのでいっぱい照明が必要だった。その日その日手伝ってくれるひとをかき集めて対応したとのこと。

映画製作はたいへんそうだけどおもしろそう。僕もいずれはみんなとチームを組んで何か作りたいと思いました。
そのためにも、今はカマメ映画祭をがんばりたい。
次回のカマメ映画祭は11月18日金曜日16時からです。
http://www.kama-media.org/japanese/blog/2011/11/post-1399.html

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ベンダ・ビリリ もう一つのキンシャサの奇跡
「ベンダ・ビリリ もう一つのキンシャサの奇跡」を
観てきました。

東京てれれのバタコさんがツイッターで盛んに良い、良い
言うので「どんなもんやねん」と思って観たら…

良い

すごくよかったです。

なにが良かったって、リアルだしパワーがあるし
僕の周りの人たちとオーバーラップするところが
いっぱいあるし…

ベンダ・ビリリというのは
アフリカのコンゴ民主共和国で路上生活をしている
障がい者の人たちを中心としたバンドの名前です。

自分たちを信じて、仲間を愛して、未来にある希望を
信じて音楽を続けていく。どうにかこうにかアルバムを
制作したら大ヒットしてヨーロッパの音楽祭にも呼ばれて
信じていたとおりの成功をつかむというまでを撮った
ドキュメンタリー。

音楽がめちゃかっこよかった。
だから帰りになけなしのサイフから絞り出してCD買って帰った。

映像を見て釜ヶ崎の釜凹バンドとすごくオーバーラップした。
それから、てれれにもちょっと重なって見える部分がある。

これから僕はなにをやっていけばいいのかなぁ?なんて
考えながらの家路になりました。
でもベンダ・ビリリの音楽みたいに力強く前向きに
やっていきたいと思いました。

なんか今日は言葉があんまり出てこないです。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

「ハロルドとモード」
シネヌーヴォーXに映画を見に行ってきました。
二本立てで「ハロルドとモード」「バードシット」
両方ともバッド・コートさん主演でおもしろかったけど
特に「ハロルドとモード」は最高によかった。

この映画は、カマンメディアセンターで釜の思想を囲む会で
釜ヶ崎の歴史を教えてくれる水野阿修羅さんが
「この映画はめちゃめちゃおもろいから見ておいたほうが
いいよ」とチラシをくれて興味を持った。
その後てれれでもチラシをもらったので見に行くことに
しました。

無気力な19歳のハロルドが79歳のモードに出会い恋をして、
自由な生き方、考え方を教わり、生きる気力を見出す物語。

すごく楽しく、真剣に、自由に生きる姿が描かれていて
時にはすごくおかしくて大笑いさせられて
時にはすごく素敵で涙した。

今僕はてれれ、かまめ、関西クィア映画祭などに影響を
受けて、「自由」とか「多様性」ということを考えるように
なっている。
この映画はまさにそれをテーマに据えた作品で、共感したり
教えられることがたくさん見つかった。

「百万のものには、百万通りの幸せがある」
「美徳、悪徳、モラルにとらわれてはだめ その上を行こう」

ラストシーンもよかったなぁ。


いい映画を見ました。





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Asmik Ace presents 塚本晋也監督 公開ティーチイン
表題のセミナーに行ってきました。

セミナーと言ってもほとんど映画の宣伝ですが、まぁ
無料だからこんなもんか。

まず塚本監督の新作「鉄男 THE BULLET MAN」という映画の
ダイジェストを見ました。
その後、塚本監督と主演のエリック・ボシックという俳優
さんが出てきて質疑応答となりました。

塚本監督は昔から内向的な性格だけど俳優として演技する
のは好きだそうです。なんとなく僕と似た感じの部分が
あるなぁと親近感。

エリックさんは役づくりとして、その役の人物の両親や
家系までさかのぼって役の人物がどういう人生を歩んで
きているかをモデリングしていくという話をされて
いました。

監督がスタッフとイメージを共有するのにどのような
方法をとっているかという質問には、具体的に絵を
描いて見せて、それとあわせてイメージする世界観や
色彩が表現されている写真などをスタッフに見せるのだ
そうです。

写真やアイデアなどは普段からストックしていて
作品ごとにファイリングしているのだそうで、
普段はそういうファイルを作って行くことで
ひとつのアイデアから作品の形へイメージを広げて
いくのだそうですが、

今回の映画は元々20年前に作った鉄男という作品の
世界をそのまま引き継いだものなので、いつもとは逆に
いらないアイデアやイメージをそぎ落として作って
いったと話されていました。

無料セミナーだったけど、なかなかおもしろい話が
聞けてちょっと得しました。

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